祈祷会 出エジプト記40章「幕屋の設立」 2021.4.28
祈祷会では、出エジプト記を読んできました。いよいよ最後となりました。次はレビ記を読んでいきます。神は、イスラエルの人々を神の民として選びます。イスラエルの人々は、その時に、エジプトで430年間奴隷として過ごしていました。厳しい労働環境に苦しんでいました。その苦しみを神は聞き、モーセを派遣して、人々をエジプトから解放してくださるのです。その時には、神はエジプトに様々な災いを送りました。特に過越しの出来事は、エジプトを出るために重要なこととなりました。
エジプトを出たイスラエルの人々を待っていたのは、様々な試練でした。最初は葦の海で行われた奇跡が、人々に大きな勇気と神への信仰を与えました。しかし、荒れ野の中で、水はない、食べ物がないことが人々の不安と神への不満となっていきました。でも神は人々に水を与え、マナやうずらを与え、養い導いていきます。シナイ山に着きます。そこで神はイスラエルの人々と契約を結びました。律法(十戒)や幕屋や祭司などが与えられていきます。大切な時に、人々は大きな罪を犯しました。神はモーセをシナイ山の導き、律法を授けている時に、ふもとにいた人々は、モーセ不在の不安感の中で、エジプトで拝んでいた金の子牛を造り、拝んでしまったのです。この罪によって、神とイスラエルの人々の間に結ばれた契約は、一度破棄されました。
しかし、モーセのとりなしと神の憐みによって、契約をもう一度結んでくださることになりました。出エジプト記の後半は、神とイスラエルの人々が結んだ契約の内容が書かれていますが、二度同じ内容が書かれてあるのです。丁寧に同じ内容が繰り返されています。それは、神がイスラエルの人々と、丁寧に再契約をしてくださる意志が込められているからです。大きな罪を犯したイスラエルの人々を神は赦し、もう一度契約を結んでくださるのです。再契約が、出エジプト記の中で、最も大切な内容だと思います。神はモーセを通して、イスラエルの人々に、幕屋を造るように命じます。それは、神とイスラエルの人々が出会う場所です。天地を創造された神が、あえて、人が造った幕屋にいてくださるのです。幕屋の細かい内容があり、それが40章において完成します。そして幕屋が建てられます。次に幕屋のすべてに油が注がれて聖別されます。祭司が水によって清められ、祭服を着て、油を注がれて、聖なる者とされていきます。
モーセはこうして大切な仕事を終えることができました。雲が幕屋を覆い、神の栄光が幕屋全体に満ちていきます。モーセは幕屋に入ることができませんでした。雲は神の栄光の象徴です。雲がその上に留まり、神の栄光が幕屋に満ちているからです。雲が幕屋から離れて昇りますと、イスラエルの人々は出発しました。荒れ野の旅の中にある時は、いつもそうでした。雲が離れて昇らない時は、離れて昇る日まで、人々は出発しませんでした。昼は神の雲が幕屋の上にあり、夜は雲の中に火があって、イスラエルの人々に明るさを与えていました。神は、イスラエルの人々を約束の地まで導いて行かれます。いつも神の雲が、人々の上にあり、昼とも夜も守られ、導かれていくのです。
私たちは、イスラエルの人々の歩みを見ながら、自分たちの歩みと重なっていることを知ります。私たちの世界は罪の中にあります。そして、私たちは教会を通して神と出会い、信仰へと導かれていきます。神との出会いは、信仰生活のスタートです。その私たちの信仰生活は、いろいろな不安と試練の中にあります。本当にいろいろな事が次々に起ってきます。その度ごとに、様々な葛藤の中におかれます。どうしていいのか、分からない時もあります。神から離れてしまう時もあります。それでも神は、私たちと一緒にその歩みをしてくださいます。そして、約束の地である天の国へと導いてくださるのです。私たちの人生の歩みは1人ではありません。いつも神が一緒に歩んでくださるのです。
祈り 神よ。出エジプト記の学びを終えることができました。感謝します。神が、イスラエルの人々といつも一緒に歩んでいてくださることを学ぶことができました。それは、神が私たちと一緒にいてくださることです。やがて、私たちは天の国へと導かれます。その信仰を持って、信仰生活をしていくことができますように、導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。
皆様の祈り「 」アーメン。
一緒に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)
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