11月5日の祈祷会の内容です。

green fields near brown mountain 祈祷会
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祈祷会    サムエル記上25:23~44「神が裁かれることの経験」  2025.11.5

 ダビデはサウル王に命を狙われて逃げていました。ある場所にナバルという金持ちがいました。非常に裕福で、羊3000匹、山羊は1000匹持っていました。ナバルは頑固で行状が悪いのです。妻の名はアビガイルといい聡明で美しかったということです。そのナバルの家畜たちをダビデとその兵が守っていたようになっていたのです。ナバルはカルメルで羊の毛を刈っていました。収穫の時です。ダビデはナバルに使いを送り、食糧を求めていくのです。しかし、ナバルはダビデの食糧の申し出を断り、ダビデの使いを侮辱して帰しました。使いの報告を聞いたダビデは怒り、400人の兵と共に剣を持って、ナバルとその一族を皆殺しにしようと出て行きます。ダビデの個人的な怒りが強調されています。

 ナバルの従者の1人が妻アビガイルに、御主人ナバルがダビデの使者を侮辱して帰したことなどを報告しました。非常事態になっていることを告げています。アビガイルはダビデの申し出の食糧の準備をまずします。パン200、ぶどう酒の革袋2つ、料理された羊5匹、炒り麦5セア、干しぶどう100房、干しいちじくの菓子200取りを用意して、何頭かのろばに乗せ、ダビデが来る方向に向かって出て行きます。アビガイルが、ろばに乗って山蔭を進んで行くと、向こうからダビデとその兵が進んで来るのに出会いました。

 アビガイルはダビデを見ると、急いでろばを降り、ダビデの前の地にひれ伏して礼をしました。アビガイルはダビデの足もとにひれ伏して、「御主人様、わたしが悪うございました。はしための言葉に耳をお貸しくださ。ナバルのことなど気になさいませんように、ナバルという名の通り愚か者でございます。ここにある物は、はしためが持参した贈り物でございます。足もとに仕える従者にお取らせてくださいますように。どうかはしための失礼をお許しください。主は必ずあなたのために確固とした家を興してくださいます。主はあなたをイスラエルの指導者としてお立てになる時、いわれなく血を流したり、御自分の手で復讐なさったことなどが、つまずきや、お心の責めとなりませんように」といいます。

 ここでアビガイルは夫ナバルのしたことを解決するために、急いでダビデのために食料を準備して、ろばに乗せて、ダビデの方へ向かいます。ダビデと出会った時に、最初に、夫ナバルの罪を自分の罪として受け止め詫びます。そして、用意した食糧を差し出します。そして、アビガイルはダビデのことを祝福して、主によって守られて、あなたはイスラエルの王になられるお方といい、その時に、ナバルのことでナバルとその一族を皆殺しにすることをした場合の罪を指摘します。いわれなく血を流したり、御自分の手で復讐なさったことなどで、つまずきや心の責めを負うことになると忠告しています。ダビデは自分の怒りがそのまま罪になることを知ります。

 ダビデはアビガイルに答えて「主はたたえられよ。主は、今日、あなたをわたしに遣わされた。あなたの判断はたたえられ、あなたもたたえられよ。わたしが流血の罪を犯し、自分の手で復讐することを止めてくれた。主は生きておられる。主は、わたしを引き止め、あなたを災いから守られた。あなたが急いでわたしに会いに来ていなければ、ナバルに1人の男も残されていなかっただろう」といいます。ダビデは、彼女の携えて来た贈り物を受け、彼女を祝福して「平和に帰りなさい。あなたの言葉を確かに聞き入れ、願いを尊重しよう」と答えるのです。ダビデはアビガイルの忠告を素直に従う心を持っていました、

 ダビデはナバルのことで、頭に来て、自分の力で解決しようとして、兵と共に行って、ナバルとその一族を皆殺しにしようとしていました。危機感を抱いたナバルの妻アビガイルが、すぐに行動し、ダビデの暴走を止めることができたのです。ダビデも自分の非を認める心を持っていました。

 アビガイルがナバルのもとに帰ってみると、ナバルは家で王の宴会のような宴会の最中で、ナバルは上機嫌でかなり酔っていたのです。その時、アビガイルは夫ナバルにダビデのことを話しませんでした。翌日になって酔いがさめて、ダビデに関することのすべてを話しました。するとナバルは意識を無くして石のようになったといいます。10日後に主はナバルを討たれたといいます。ナバルは死んでしまったのです。主がナバルを裁かれたという理解です。ナバルの死を知ったダビデは「主は、ナバルが加えた侮辱に裁きを下し、自分の悪を行わせず、かえって、ナバルの悪をナバルの頭に返された」といいました。

ローマ12:19

愛する人たち、自分で復讐せず、神の怒りに任せなさい。「『復讐はわたしのすること、わたしが報復する』と主は言われる」と書いてあります。

 この聖書の言葉を改めて実感することがダビデにはできたのです。ナバルに対する行為から反省して、今後のダビデの行動に生かされていくのです。その後で、ダビデはアビガイルを自分の妻とします。ダビデはすでにイズレエル出身のアヒノアムと結婚していました。アビガイルを入れて2人の妻がいたことになります。今後、妻は増えていき、そのことでダビデ自身の家の問題で苦しむことになっていくのです。サウルはダビデの妻であった自分の娘ミカルを、別の男性に嫁がせてしまいました。サウルはダビデのことはっきりと排除することにしていくのです。ダビデはいろいろなことを経験しながら、やがて、イスラエルの王となっていきます。

祈り 主よ、聖書の学びと祈りの時を与えてくださり、ありがとうございました。ダビデの自分勝手な思いから、ナバルとその一族に対する行動を、あなたはアビガイルを用いて止めてくださいました。サウルの時はしっかりと主の意志を確信しようとしたのですが、ナバルの場合はそうしようとしませんでした。ダビデの人間的な思いが強くなり、それが罪となっていくことになります。その前に、ダビデを守ってくださいました。私たちもいろいろな過ちを犯しそうになります。その時には、御心ならば止めて下さいますようにと願います。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                             」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございました。(横山厚志)

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