祈祷会 サムエル記下15:1~23「人々の心を盗み取るアブサロム」 2026.6.10
ダビデとその子アブサロムの関係から、アブサロムの反逆となっていきます。ダビデのバト・シェバ事件より、ダビデには次々と家族を巡る様々な困難が襲って来ます。その困難にダビデは振り回されていくのです。ダビデの子アムノンがアブサロムの妹タマルを無理やりに辱めたこと、そのことに対してダビデは激しく怒りましたが、実際には何の行動も起しませんでした。2年後に、アブサロムはアムノンを殺してしまいます。アブサロムは遠くゲシュルに逃げます。それから3年後に、ヨアブの働きもあって、アブサロムはゲシュルからエルサレムに戻ることができましたが、ダビデ自身には会うことが許されませんでした。アブサロムがエルサレムに戻ってからダビデに会うことができない状態が2年間、続きました。アブサロムはダビデに会うために、無理やりな行動でヨアブを呼び、ダビデに会うことができました。
この間に、アブサロムはダビデに対する深い不信の思いを持つようになっていきました。まもなく、アブサロムはダビデに対して、自分が新しい王となるという反逆行為を行うようになります。その後、アブサロムは戦車と馬、並びに50人の護衛兵を自分のために整えます。アブサロムは朝早く起きて、エルサレムの城門への道の傍らに立ちます。争いや、王に裁定を求めに来る者を誰からなく呼び止めて、その出身地を訪ねます。イスラエルの部族に属していると答えると、アブサロムはその人に向かって「いいか。お前の訴えは正しいし、弁護できる。だがあの王の下では聞いてくれる者はいない。」更に「わたしがこの地の裁き人であれば、争い事や申し立てのある者を皆、正当に裁いてやれるのに」といいます。また、アブサロムに近づいて礼をする者があれば、手を差し伸べて彼を抱き、口づけします。アブサロムは、王に裁定を求めてやって来るイスラエル人すべてにこのようにふるまい、イスラエル人の心を盗み取るのです。当時は、裁判制度もよくできていなくて、王自身に直接に訴える方法が取られていたのでしょう。それをアブサロムは利用して、自分の都合のいい状況をつくっていくことができたのです。
アブサロムが40歳になった時です。その年の終りに、アブサロムはダビデ王に「主への請願を果たすために、ヘブロンに行かせてください。自分はゲシュルに滞在していた時に、もし主がわたしをエルサレムに連れ戻してくださるなら主に仕えると誓いました」といって願いました。ダビデは了解し、アブサロムは立ってヘブロンに向かったのです。アブサロムはイスラエルの全部族に密使を送り、角笛の合図と共に「アブサロムがヘブロンで王となった」というように命じます。この時に、エルサレムから200人の者が同行しましたが、何も知らされていませんでした。いけにえをささげるにあたってダビデの顧問であるアヒトエルを迎えます。陰謀が固められてゆき、アブサロムに集まる民は次第に数を増していきます。
イスラエルはかなり前から、ユダとイスラエルに別れていました。ダビデはイスラエルの王となりましたが、正確にはユダとイスラエルの王となったという意味です。イスラエル12部族という流れが、このような変化の中にありました。ユダ族以外のイスラエルの人々の心がアブサロムに移っているという知らせと共に、アブサロムはヘブロンで王となったということもダビデの届いたのです。ダビデにすれば、自分の子アブサロムが自分に反逆を起したということになります。ダビデはすぐに行動します。何と、アブサロムとの戦いを避けるために、エルサレムから逃げて行くのです。ダビデは自分と共にいる家臣全員に「直ちに逃れよう。アブサロムを避けられなくてはいけない。我々が急がなければ、アブサロムがすぐに我々に追いつき、危害を加え、この都を剣にかけるだろう」といいます。家臣たちは、「王よ。自分たちはすべて王の判断の通りにします」と答えます。こうしてダビデは出発し、王宮の者もすべてその後に従いました。ダビデは王宮を守らせるために10人の側女を残すのです。
ダビデが出発し、人々は皆、その後に従いました。一行はまず離宮のところで歩みを止めます。家臣がまずダビデ王の傍らを通り、次いでクレタ人全員とペレティ人全員、それに続いてガドからダビデに従って来た600人のガド人が通りました。ダビデはガド人イタイに「なぜあなたまでが、我々と行動を共にするのか。戻ったあの王のもとに留まりなさい。あなたは外国人だ。しかもこの国では亡命者の身分だ。昨日来たばかりのあなたを、今日我々と共に放浪者にすることはできない。わたしは行けるところに行くだけだ。兄弟たちと共に戻りなさい。主があなたに慈しみとまことを示されるように」といいます。イタイは「主は生きておられ、王も生きておられる。生きるも死ぬも、王のおいでになるところが僕のいるべきところです」と答えます。ダビデは「よろしい、通って行きなさい」といい、ガド人イタイは大人も子どもも、共にいた者全員を率いて通りました。その地全体が大声をあげて泣く中を、兵士全員が通って行きました。ダビデ王はギデロンの谷を渡り、兵士も全員荒れ野に向かう道を選びました。
ダビデは自分の子アブサロムに裏切られ、何と自分が新しい王となると事態になっていき、身内のアヒトヘルまで裏切られました。エルサレムから逃げる決断をしたダビデについて行くのは、外国人でした。クレタ人、ペレティ人、そして、ガドからダビデに従って来たペリシテ人600人でした。ダビデの不思議な魅力がそのようにさせたのでしょうか。その後、ダビデはアブサロムと戦うことになります。それはユダとイスラエルの戦いになっていきます。イスラエルの中で内戦状態になっていくのです。この戦争で多くの人々が死んでいくことになります。今後、ダビデは、アブサロムはどのようになっていくのでしょうか。
祈り 神よ、聖書の学びと祈りの時を与えてくださり、ありがとうございました。ダビデの子アブサロムの行動を見てきました。ダビデに反逆し、自分が王となろうとしている。アブサロムの思いはどこにあったのでしょうか。アブサロムの反逆をダビデはどのように受け止めていくのでしょうか。人間の複雑な思いが交錯する中で、神はどのように導かれるのでしょうか。ここから人の思いと神の思いを考えていくことができますように導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。
皆様の祈り「 」
共に祈ってくださり、ありがとうございました。(横山厚志)


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