12月7日の礼拝の内容です。

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12月7日の礼拝の内容です。讃美歌は、242(2).194.280.433.81.27です。

礼拝説教       使徒20:7~12「生き返った青年」     2025.12.7

 イエス・キリストの誕生を待つ待降節第2主日を迎えました。今日は、それぞれにイエス様との出会いを思い出して欲しいと願います。また、神との出会いを振り返って欲しいと願います。私たちは、どうして、この瀬戸永泉教会の礼拝に来ているのでしょう。それは、私たち1人1人が、神との出会い、イエス・キリストとの出会いがあったからです。その時は、どのようなものだったのでしょうか。

 私は礼拝の中で、使徒言行録を読んでいます。今日の聖書の箇所は、パウロの第3伝道旅行のトロアスで起って出来事が書かれています。パウロは、トロアスで7日間そこに滞在していたとあります。この箇所では、初代教会の礼拝の様子を書いてあります。週の初めの日に、すでに集まっていました。ユダヤ教の礼拝は土曜日でした。神が天地創造されてから7日目に休まれたことから土曜日が安息日として神を礼拝する時として守られていました。それが、土曜日から日曜日に変ることは大きな違いだったと思います。教会は、イエス・キリストの復活された日曜日を主日として守るようになっていくのです。そして、わたしたちがパンを裂くために集まっているとあります。礼拝の中心はパンを裂くため、つまり聖餐式や愛餐会が行われていたのです。もちろん神の言葉を聞くことも大切なことです。パウロは翌日に出発する予定で人々に話していましたが、その話は夜中まで続いたとあります。パウロは出発する前に、できるだけトロアスの人々に神の言葉を伝えようと時間を使っているのです。集まってた階上の部屋にはたくさんのともし火がついていたとあります。部屋は暖かくなっていったのでしょう。

 ここにエウティコという青年が、窓に腰を掛けていましたが、パウロの話が長々と続いたので、ひどく眠気を催し、眠りこけて3階から下に落ちてしまったのです。起してみると、もう死んでいたとあります。パウロから神の言葉を聞いていた者が、眠気のために3階から落ちて死んでしまった。とても悲しい事件が起っています。パウロはすぐに降りて行き、彼の上にかがみ込み、抱きかかえて「騒ぐな。まだ生きている」といって人々を安心させます。ここではパウロの奇跡が行われているのです。エウティコはよみがえったのです。生き返りました。パウロはまた上に行って、パンを裂いて食べ、夜明けまで長い話を続けてから出発しています。人々は生き返った青年を連れ帰り、大いに慰められたとあります。

 エウティコという背年が、3階から落ちて死んでしまった。しかし、パウロの手によって生き返ることができたという話です。このことを読みながら、私はパウロのイエス様との出会いを考えました。パウロが最初に、使徒言行録に出て来るのは、使徒7:58です。ステファノの殉教の場面です。ステファノはイエス・キリストの福音を大胆にユダヤ人たちに語りました。これを聞いたユダヤ人たちは激しく怒り、ステファノを都の外に引きずり出して石を投げ始めます。ユダヤ人たちは、自分の着ている物をパウロという若者の足もと置きます。パウロはステファノの殺害に賛成していた(使徒8:1)と書いてあります。そして、使徒9章で、パウロの回心の記事が書かれてあります。パウロは最初サウロといわれています。パウロは熱心なユダヤ教徒で、最初、キリスト教徒を迫害していました。パウロはなおも主の弟子たちを脅迫し、殺そうと意気込んで、ダマスコに向かっています。キリスト教を信じる者たちを見つけ出したら、男女問わず、縛り上げてエルサレムに連行するためだったのです。

 パウロが旅をしてダマスコに近づいた時、突然、天からの光が彼の周りを照らすのです。パウロは地面に倒れている時に、「パウロ、パウロ、なぜわたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞くのです。パウロが「主よ、あなたはどなたですか」というと、「わたしはあなたが迫害しているイエスである。起きて町に入れ。そうすれば、あなたのなすべきことが知らされる」というのです。パウロは地面から起き上がって、目を開けましたが、何も見えなかったのです。人々はパウロの手を引いてダマスコに連れて行きました。パウロは3日間、目が見えず、食べも飲みもしなかったとあります。この時に、熱心なユダヤ教徒、キリスト教の迫害者だったパウロは死んだのです。突然の光の中で、地面に倒れて、イエス様の御声を聞き、地面から起き上がった時に、目が見えず、何も見えなかったのです。人々の手を借りなければ、歩くこともできませんでした。パウロは3日間、目が見えず、食べも飲みもしませんでした。パウロは死んだ状態にあったと考えることができます。

 パウロを導く者が与えられていきます。ダマスコに住むアナニアというイエス様を信じる人です。主は働かれます。聖霊は行動されます。主はアナニアに呼びかけます。「立って、直線通りと呼ばれる通りに行き、ユダの家にいるパウロという名の、タルソス出身の者を訪ねよ。今、彼は祈っている。アナニアという人が入って来て、自分の上に手を置き、元どおり目が見えるしてくれるのを、幻で見たのだ」と伝えます。しかし、キリスト者アナニアは、ここまでパウロがキリスト者たちにして来たことを知っていました。そして、当然のように警戒するのです。アナニアは「主よ、わたしは、その人がエルサレムで、あなたの聖なる者たちに対してどのような悪事を働いたか、大勢の人々から聞きました。ここでも、御名を呼び求める人をすべて捕らえるためにやって来たのです」と答えています。

 すると、主は「行け。あの者は、異邦人や王たち、また、イスラエルの子らにわたしの名を伝えるために、わたしが選んだ者である。わたしの名のためにどんなに苦しまなくてはならないかを、わたしは彼に示そう」と答えます。ここで、私が、アナニアだったら、すぐに行動することはできなかったと思います。いくら、神の言葉があったとしても、今までのパウロの行動を聞いている場合、すぐに行動することは困難だと考えます。しかし、アナニアはすぐに行動しています。そこで、アナニアは出かけて行って、ユダの家に入り、パウロの上にて置いて「兄弟パウロ、あなたがここへ来る途中現れてくださった主イエスは、あなたが元どおり目が見えるようになり、また、聖霊で満たされるようにと、わたしをお遣わしなったのです」というのです。すると、たちまち目からうろこのようなものが落ち、パウロは元どおり見えるようになりました。

 そこで、身を起して洗礼を受けて、食事をして元気を取り戻していくのです。先に進んで行くと、パウロは数日の間、ダマスコの弟子たちと一緒にいて、すぐあちこちの会堂で、「この人こそ神の子である」とイエス様のことを宣べ伝えていきます。これを聞いた人々は皆、非常に驚いて「あれは、エルサレムでこの名を呼び求める者たちを滅ぼしていた男ではないか。また、ここにやって来たのも、彼らを縛り上げ、エルサレムに連行するためではなかったのか」といいます。しかし、パウロはますます力を得て、イエス様がメシアであることを論証し、ダマスコのユダヤ人たちをうろたえさせています。かなりの日数がたって、ユダヤ人はパウロを殺そうと企みます。このようにして、パウロは教会の迫害者から伝道者と変えられていったのです。その後のパウロの活躍を、私たちは使徒言行録を通して知っています。

 トロアスでエウティコという青年がパウロの話を聞いていて、眠気のために3階から落ちて死んでしまったことを知っています。この青年とパウロのことが重なって、私は見るのです。パウロのかつては一度死んだのです。イエス様と出会ってです。青年はパウロによってかがみ込み、抱きかかえて、新しい命を得ることができました。トロアスの教会の人々は、生き返った青年を連れて帰り、大いに慰められています。パウロも神の導きで、イエス様と出会い、イエス・キリストの信仰者、そして伝道者として歩みを始めています。パウロが信仰者となるためには、もちろん、神の導きを知る必要がありますが、ダマスコの信仰者アナニアの存在を忘れることはできません。アナニアにすれば、敵だったパウロを受け入れて、パウロの上に手を置くのです。すると、たちまち目からうろこのようなものが落ち、見えるようになっていくのです。アナニアはパウロの上に手を置いて「兄弟」と呼んでいるのです。敵であった自分を無条件に受け入れてくれたアナニアの深い愛情に感動しているのです。

 私たちはどのような導きで、イエス・キリストとの出会いがあったのでしょうか。そこにはもちろん、神の導きがありました。それだけではなくて、自分と関わってくださったキリスト者がいたのです。神は人を用いて、伝道の働きをしていくのです。人を通して、私たちはイエス・キリストと出会い、信仰者として歩むことができています。今度は、私たちがその導き手として働くように神に召されているのです。

祈り 神よ、あなたを礼拝することができましたことを心から感謝します。トロアスでのパウロのエウティコという青年への働きを見てきました。かつて、パウロも迫害者でした。それが、神に導きによって、アナニアの働きによって、伝道者として変えられていきました。神の働きは、直接的なものもありますが、多くは人を通して行われることを知るのです。私たちも、そのような神の働き手として用いられますようにと願います。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

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