2月21日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会        ヨシュア記18章「約束の地とは」     2024.2.21

 ヨシュア記は、イスラエルの人々が神によって示された約束の地を手に入れることとその地に部族ごとに分かれて住むことが書かれてあります。本格的に住むことは15章から始まります。15章はユダ族、16~17章がヨセフ(エフライムとマナセ)族です。そして、今日の18章からは、残された7つの部族が土地を得て住むことが書かれてあります。約束の地とは、イスラエルの人々にとって、どのような意味を持つのでしょうか。

・創世記12:1(アブラハムへの祝福)

主はアブラムに言われた。「あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、わたしが示す地に行きなさい。」

 すべてはここから始まります。創世記12章から、イスラエルの人々の歩みが始まっていきます。最初がアブラハムです。神はアブラハムを祝福して、今住んでいる所から離れて、わたしが示す地に行きなさいと命じました。その神が示された地がカナン地方です。(創世記12:5)その地に、アブラハム、イサク、ヤコブと住んでいました。ヤコブの時代に、世界的な飢饉があり、カナン地方からエジプトに逃れていくのです。イスラエルの人々はエジプトの地で400年以上の間、奴隷として苦しい日々を過ごしていました。神はモーセによって、奴隷からの解放、出エジプトになっていきます。考えてみれば、カナン地方に戻っていくというものです。

・民数記14:1~4(イスラエルの人々の反抗)

共同体全体は声をあげて叫び、民は夜通し泣き言を言った。イスラエルの人々は一斉にモーセとアロンに対して不平を言い、共同体全体で彼らに言った。「エジプトの国で死ぬか、この荒れ野で死ぬ方がよほどましだった。どうして、主は我々をこの土地に連れて来て、剣で殺そうとされるのか。妻子は奪われてしまうだろう。それくらいなら、エジプトに引き返した方がましだ。」そして、互いに言い合った。「さあ、一人の頭を立てて、エジプトへ帰ろう。」

 ここでは約束の地の手前までやって来ました。モーセは約束の地を偵察するようにイスラエルの人々に命じます。偵察して帰って来て報告することは、約束の地は良い土地だ、しかし、先住民はとても強いから、自分たちが攻めても必ず敗北してしまうから、入るべきではないとしました。人々の否定によって、荒れ野の旅が40年間になってしまった瞬間です。40年間、荒れ野を放浪することになります。40年後に、新しい世代になり、再び、約束の地に向かって旅立ちます。約束の地は、12部族ごとに、くじ引きで分けて住むはずでした。しかし、その流れは変ってしまいます。

民数記32:1,39~40

ルベンとガドの人々はおびただしい数の家畜を持っていた。彼らがヤゼルとギレアドの地方を見渡すと、そこは家畜を飼うのに適した所であったので、

マナセの子マキルの子らはギレアドに行き、そこにいたアモリ人を攻め、これを追い出した。モーセはギレアドをマナセの子マキルに与え、マキルはそこに住んだ。

 最初、約束の地はヨルダン川西岸と考えられていました。しかし、イスラエルの人々はヨルダン川東岸の地を占領してしまっていたのです。ヨルダン川を渡る前に、ルベン族とガド族がモーセの所に来て、ヨルダン川東岸の地は、家畜を飼うのに適した所だから、住みたいと訴えます。また、マナセ族のマキルがヨルダン川東岸の北側を勝手に占領してしまいました。ここに、ヨルダン川の東岸の地を、マナセ、ガド、マナセの半部族のものとしています。

 そして、ヨシュア記15章になって、ヨルダン川の西岸の地の土地の割り当てになります。まずはユダ族から、16~17章がヨセフ(エフライムとマナセ)族になっていきます。そして、今日の18章になります。ここでは、残りの7部族が、嗣業の土地の割り当てをしていく内容が書かれてあります。ヨシュアに率いられたイスラエルの人々は最初、ギルガルを拠点としていました。ここでは、ギルガルからシロに拠点を移していきます。更に、シロに幕屋を立てていきます。ここはすでに、イスラエルの人々の土地になっていました。イスラエルの12部族の中には、まだ嗣業の土地の割り当てを受けていない部族が7つ残っていたのです。

 そこで、ヨシュアは7つの部族の人々に「あなたたちは、いつまでためらっているのだ。あなたたちの先祖の神、主がすでに与えられた土地を取りに行くだけなのだ。各部族から3人ずつ出しなさい。わたしは彼らを派遣し、この地方を巡回させ、嗣業の土地の記録を作り、戻って来てもらおう。そして、彼らにそれを7つに分割させよう」(4~5節)といいます。それから、「土地を7つに分割したら、その記録をわたしのところに持って来なさい。わたしたちの神、主の前で、わたしはあなたたちのためにくじを引く」(7節)といって、ヨシュアがくじを引いて、7つの土地を、7部族に分けるということです。この18章ではべニヤミン族の割り当て地が書かれてあります。約束の地をくじ引きで分けて住むということ、その理想とは大きな違いがあります。それでも、神はイスラエルの人々の歩みを導いてくださいます。

祈り 神よ、祈りの時と聖書の学びをありがとうございました。イスラエルの人々の歩みをみています。理想通りには進んでいません。でも、神はイスラエルの人々を守り導いてくださっています。その神の導きをみると、私たち自身の歩みと重なることが分かります。今は、受難節を歩んでいます。なぜ、神の子が十字架の道を目指して歩んで行かなければならないのかを深く受け止めることができるように導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                          」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

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