5月11日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会           民数記17章「アロンの杖」       2022.5.11

 エジプトで長い間、奴隷だったイスラエルの人々。その人々の苦しみを神は聞き、モーセを導いて、イスラエルの人々をエジプトから解放しました。そして、荒れ野の旅を経て、約束の地へと導こうとされます。シナイの荒れ野に来て、神はイスラエルの人々と契約を結びました。イスラエルの人々は新しく神の民として歩むことになるのです。いろいろな失敗をしながらも、イスラエルの人々の歩みは続いて行きます。約束の地を目の前にして、イスラエルの人々は入ることを拒否してしまいました。神は怒り、イスラエルの人々の荒れ野の40年の歩みが決まってしまいました。

 イスラエルの人々の罪によって、荒れ野の40年の歩みの中で、人々の罪は続いていきます。民数記16章では、レビの子ケハトの孫でイツハルの子であるコラは仲間と共に、モーセたちに反逆するのです。その反逆の内容は、イスラエルの12部族の中でレビ族だけが特別な役割、幕屋を管理するということを与えられていたにも関わらず、祭司職を要求したのです。そのコラらの罪によって、神は怒り、コラらと仲間たち、その持ち物一切を、家もろとも大地が裂けて、すべてを呑み込んでしまいました。また、火が神のもとから出て、香をささげた250人の者たちを焼き尽くしたのです。その流れの続きが、今日の聖書の内容になります。

・1~5、香炉

 香をささげた250人が焼き尽くされました。神はモーセに命じます。祭司アロンの子エルアザルに「焼け跡から香炉を取り出し、炭火は遠くにまき散らしなさい。香炉はすでに聖なるものとなっているので、命を落とした罪人たちの香炉を打ち延ばして板金にして、祭壇の覆いを作りなさい。これは、イスラエルの人々に対する警告のしるしとなるであろう」といいなさい。祭司エルアザルは、焼き殺された人々がささげた青銅の香炉を集め、打ち延ばして板金にし、祭壇の覆いを作りました。これはアロンの子孫以外の者が主のみ前に近づき、香をささげてはならないことをイスラエルの人々に思い起こさせるためのものです。コラとその仲間のようにならないためでした。

・6~15、アロン、民を救う。

 その次の日のことです。イスラエルの人々の共同体全体は、モーセとアロンに逆らって「あなたたちは主の民を殺してしまったのではないか」と不平をいいます。民数記16章で、コラとその仲間と共に、イスラエルの人々と共同体全体も、神に逆らいました。神は人々を滅ぼすといったのですが、モーセたちがとりなしの祈りをして、一時的に救われたのですが、それを忘れて、再び、罪を犯すのです。コラとその仲間たち、また250人のことを指しています。神の怒りによって、滅ぼされてしまいました。そのことを不満としていっています。それを聞いた神は、モーセに「この共同体から離れなさい。わたしは直ちに彼らを滅ぼす」といいます。モーセとアロンは神の前にひれ伏せます。神が怒りを発し、疫病はすでに始まっています。モーセはアロンに「香炉を取り、それに祭壇の火を入れ、香を載せ、急いで共同体のもとに行って、彼らのために罪を贖う儀式を行いなさい」といいました。アロンはモーセのいわれる通り行い、集まっている人々の中を走って行きました。やがて、災害は治まりました。この災害の死者は14700人でした。災害はこうして治まったのです。

・16~26、アロンの杖

 主はモーセに「イスラエルの人々にいいなさい。部族ごとに杖を一本ずつ取りなさい。その杖におのおのの名前を書きなさい。レビの杖にはアロンの名前を書きなさい。その12本の杖を幕屋の中の掟の箱の前に置きなさい。わたしが選ぶ者の杖は芽を吹くでしょう」といいました。モーセがイスラエルの人々に告げると、部族ごとに12本の杖をモーセに渡しました。アロンの杖もその中にありました。モーセはその12本の杖を掟の箱の前に置きました。明くる日に、モーセが掟の箱の前に行くと、アロンの杖が、芽が吹き、花を咲かせ、アーモンドの実を結びました。モーセが12本の杖をすべて、主のみ前からイスラエルの人々のところに持ち出したので、人々は各自自分の杖を見分けて持ちました。ここでは、アロンの杖が祭司としての役割を主が与えたことを証明したことになります。主はモーセに「アロンの杖を掟の箱の前に戻し、反逆した者たちに対する警告のしるしとして保存しなさい。そうすれば、わたしに対する不平はやみ、彼らは死ぬことはない」といいました。モーセは主のいわれるとおりにしました。

・27~28、祭司とレビ人に関する規定

 イスラエルの人々はモーセに「ああ、わたしたちは絶えてしまいます。破滅です。わたしたちは皆、破滅です。幕屋に近づく者が皆、死ぬのであれば、わたしたちは絶え果てるではありませんか」といいます。

 この17章は、神がイスラエルの人々に示されたことを、人々がそのまま受け入れれば何でもないことです。それが、神は示されたことを破って、違ったことをしたから、このような厳しい裁きを受けなければならなかったのです。そして、神はイスラエルの人々が二度と同じ過ちを繰り返さないために、警告のしるしを2つとも示されているのです。1つが、焼き殺された人々がささげた青銅の香炉を集めて、打ち延ばして板金にして祭壇の覆いにしたことです。もう1つが、アロンの杖です。アロンの杖だけが芽を吹き、つぼみをつけ、花を咲かせ、アーモンドの実を結んでいたことです。それが、掟の箱の前に置かれているのです。祭司職は、アロンとその子らが行うということです。神がイスラエルの人々に与えた掟は、神のためのものではなく、イスラエルの人々の幸せのためのものでした。私たちは、神の意志を知ることが大切です。

祈り 神よ、聖書の学びと祈りの時を与えてくださり、ありがとうございます。神の御心、聖書の教えの大切なことをしっかりと受け止めることができますように、導いてください。これらの願いを、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                        」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

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