3月29日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会         申命記12:1~12「礼拝の場所」      2023.3.29

 神は、イスラエルの人々と契約を結んでくださいました。神は、イスラエルの人々の神となり、イスラエルの人々は神の民となるということです。イスラエルの人々は、エジプトで長い間、奴隷としての歩みをしていました。それを神はモーセを送り、奴隷からの解放、エジプトからの脱出を成し遂げてくださったのです。エジプトを出たイスラエルの人々は、荒れ野の旅を経て、神が与えてくださる約束の土地を目指して歩みをしています。シナイの荒れ野で契約が結ばれたのでした。荒れ野の旅は40年間続きました。エジプトを出てから40年後に、イスラエルの人々は、約束の土地を目の前にするモアブの荒れ野までやって来ました。約束の土地はもう目前に迫っています。ここでモーセはイスラエルの人々に、約束の土地において神の民として生きることの意味を語っています。その内容が、この申命記となっています。

 今日の申命記12章の前半は、約束の土地における神を礼拝する場所についていわれているものです。ここでいわれている神の掟と法は、イスラエルの人々が約束の土地において、生きている限り忠実に守るべきことが求められています。まず、イスラエルの人々は、約束の土地に入って、先住民が高い山や丘の上、茂った木の下で神々に仕えてきた場所を、1つ残らず徹底的に破壊することがいわれています。祭壇を壊し、神々の彫像を切り倒して、先住民の痕跡を消し去るように求められています。そして、神が、その名を置くために全部族から選ばれる場所、神の住まいを尋ね、そこに行くことがいわれています。その場所で、焼き尽くすささげもの、いけにえ、10分の1のささげもの、収穫物の献納物、満願のささげもの、随意のささげもの、牛や羊の初子などを携えて行き、神の御前で家族と共に食べ、人々の手の働きをすべて喜び祝うようにいわれています。神は、イスラエルの人々を祝福されているからです。

 イスラエルの人々は、それぞれ自分が正しいと見なすことを決して行ってはいけないのです。イスラエルの人々は、まだ約束の土地に入っていませんが、ヨルダン川を渡り、神が受け継がせる土地に住み、周囲の敵から守られ、安らかに住むようになった時に、神がその名を置くために選ばれる場所に、神が命じられるすべてのもの、焼き尽くすささげもの、いけにえ、10分の1のささげもの、収穫物の献納物、神に対して誓いを立てたすべての最良の満願のささげものを携えて行き、神の御前で、息子、娘、男女の奴隷、町の中に住むレビ人と共に、喜び祝うことが求められています。イスラエルの人々が約束の土地に入って、そこで神を礼拝する場所、神がその名を置くために選ばれた場所ですが、エルサレムになるのでしょう。そこで神を礼拝する場所について、聖書の流れを見ていきたいと思います。最初は、幕屋でした。エジプトを出たイスラエルの人々は、荒れ野の旅の中で、移動式の礼拝の場所を設けるために幕屋をつくるようになります。

エジプト記25:8~9

わたしのための聖なる所を彼らに造らせなさい。わたしは彼らの中に住むであろう。わたしが示す作り方に正しく従って、幕屋とそのすべての祭具を作りなさい。

 このように神は、イスラエルの人々に幕屋をつくらせ、そこに神の名を置き、神を礼拝する場所としてくださったのです。荒れ野の旅が終り、約束の土地に入った人々は、エルサレムに神殿をつくるようになります。もちろん神による指示があってのことです。神殿をつくるのはソロモンでした。ソロモンは神殿をつくり、完成した時に、次のような献堂の祈りをしています。

列王記上8:27~29

神は果たして地上にお住まいになるでしょうか。天も、天の天もあなたをお納めすることができません。わたしが建てたこの神殿など、なおふさわしくありません。わが神、主よ、ただ僕の祈りと願いを顧みて、今日僕が御前にささげる叫びと祈りを聞き届けてください。そして、夜も昼もこの神殿に、この所に御目を注いでください。ここはあなたが、『わたしの名をとどめる』と仰せになった所です。この所に向かって僕がささげる祈りを聞き届けてください。

 ソロモンの神殿献堂の祈りは、神が、この場所にいてくださることを確認し、感謝していることが分かります。神は人間がつくった建物にいることは本来ありません。しかし、神はあえて、人間のために、場所を指定してくださり、その場所で、神と出会うことができるとしてくださったのです。その後、神殿に変って会堂での礼拝が行われるようになりました。イエス様の時代は、エルサレムの神殿はありましたが、会堂での働きがなされていました。そして、教会へと代わっていくことになります。教会については、イエス様は2つのことを教えてくださっています。

マタイ16:18~19

わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。わたしはあなたに天の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは、天上でもつながれる。あなたが地上で解くことは、天上でも解かれる。」

マタイ18:18~20

はっきり言っておく。あなたがたが地上でつなぐことは、天上でもつながれ、あなたがたが地上で解くことは、天上でも解かれる。また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」

 イエス様が語る教会は、建物のこともありますが、2人または3人が、イエス様の名前によって集まるところには、そこにいてくださるといってくださいました。礼拝の場所とは、人が神と出会う場所です。今は、教会を通して、私たちは神と出会うことができるのです。

祈り 神よ、祈りと聖書の学びをすることができましたことを心から感謝します。あなたと出会う場所について考えてきました。いろいろな形で、あなたは出会う場所を用意してくださいました。あなたと出会うことができることを心から喜ぶことができる信仰を与えてください。この願いを、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                          」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございました。(横山厚志)

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