祈祷会 民数記6章「イスラエルの人々のへの祝福」 2022.1.26
民数記1~4章にかけて、イスラエルの人々は荒れ野の旅の準備をしていました。幕屋を中心に荒れ野を移動していくのです。そして5章では、イスラエルの人々のいる宿営を清くすることが求められていました。重い皮膚病にかかっている者、漏出のある者、死体に触れた者などを宿営から出すことが求められていました。また、人々の間で罪が起った時に、人は犯した罪を告白し、賠償するのです。夫婦関係でも、姦淫の疑惑を持たれた妻の判決法がありました。人の嫉妬や疑いをいかに晴らすことができるかを苦心しているのです。今日の民数記6章は、ナジル人のことと祭司による祝福のことが書かれてあります。
ナジルとは「ささげる、聖別する、離れる」という意味です。そしてナジル人とは、特別に神に献身している人のことを指します。ナジル人として、良く知られているのがサムソンです。「それであなたは気をつけて、ぶどう酒または濃い酒を飲んではなりません。またすべて汚れたものを食べてはなりません。あなたは身ごもって男の子を産むでしょう。その頭にかみそりをあててはなりません。その子は生れた時から神にささげられたナジルびとです。彼はペリシテびとの手からイスラエルを救い始めるでしょう。」(士師記13:4~5)このようにサムソンは、生まれた時からナジル人として歩む者とされています。神から聖別された者として、特別な怪力を与えられて、敵と戦うことになっていきました。サムソンの力の源は、髪の毛でした。髪の毛を切られたサムソンは力を失ってしまい、敵に捕まってしまいました。
他には、サムエルがそうです。そして誓いを立てて言った、「万軍の主よ、まことに、はしための悩みをかえりみ、わたしを覚え、はしためを忘れずに、はしために男の子を賜わりますなら、わたしはその子を一生のあいだ主にささげ、かみそりをその頭にあてません。」(サムエル上1:11)サムエルは、神の預言者として活躍することになりますが、この母ハンナの祈りがあって、誕生していきました。サムエルは、イスラエルの歴史の中で、サウル、ダビデと続くイスラエル王国をつくるために働くことになりました。
そして、洗礼者ヨハネです。「彼は主のみまえに大いなる者となり、ぶどう酒や強い酒をいっさい飲まず、母の胎内にいる時からすでに聖霊に満たされており」(ルカ1:15)洗礼者ヨハネは、イエス様の前に活躍した預言者です。イスラエルの人々に神の国の到来と悔い改めを求め、洗礼を受けるように導きました。
民数記6:1~21、ナジル人の請願
イスラエルの人々の中で、ナジル人になるためには、男も女も、特別の請願を立てて、主に献身することになります。祭司とは違い、一般の人々のように生活していく中で歩んでいくことになります。ナジル人になったならば、強い酒を飲むことなく、ぶどうの木からできるものはすべて食べることができませんでした。また、頭にかみそりを当ててはならないのです。髪は長く伸ばしていくことになります。また、死体に近づいてもならないのです。父母、兄弟姉妹が死んだ時でも触れてはいけないのです。
もし、人が思いがけず、突然自分のそばで死んで、髪を汚した時には、7日目に清めの日に頭をそることになります。そして罪の贖いをすることによって、再びナジル人になることができます。また、ナジル人である期間が満ちた時に、幕屋に行き、さまざまなささげものをします。祭司がささげものを受け取りささげます。その人はナジル人の献身の印である髪をそり、火に燃やします。
民数記6:22~27、祭司による祝福
ここにはアロンとその子らによるイスラエルの人々に対する祝福のことが書かれてあります。このアロンの祝福は、私たちの教会でも取り入れられ、日曜日の礼拝の最後にある牧師による祝祷に用いられています。「主があなたを祝福し、あなたを守られるように」とあります。申命記28:1~14からみると、具体的な内容が書かれてあります。イスラエルの人々が主に信頼して歩む時に、作物が実ること、家畜が多く生まれること、気候が安定すること、家族が幸せに生きて、子孫がたくさん生まれることなどです。主の守りということで、あらゆる災いから逃れること、ききんが起きないこと、外敵から守られること、家畜の被害がないことなどです。この祭司による祝福の内容は、イスラエルの人々だけではなく、すべての人々にとって、求めている内容です。主の祝福の中で、すべての人々は歩みたいと願っています。私たちもそうです。
祈り 神よ。あなたは、イスラエルの人々を選び、祝福されます。そのためには、神の教えを守り、実行することが求められました。神の教えは、イスラエルの人々が生きていくために必要なことでした。守ることにより祝福があり、守らなければ厳しい裁きがありました。でも、それは、イスラエルの人々の幸せのためだったのです。神は、イスラエルの人々を愛し、そして、私たち1人1人を愛してくださっています。感謝します。この感謝を、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。
皆様の祈り「 」アーメン。
一緒に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)
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