5月10日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会       申命記17章「イスラエルの王に関すること」    2023.5.10

 神は、イスラエルの人々と契約を結ばれました。神はイスラエルの人々の神となり、イスラエルの人々は神の民となるということです。エジプトを出たイスラエルの人々は、荒れ野の旅を経て、約束の地を目指して歩んでいました。今や、約束の地を目の前にする所までやって来ました。ここで、モーセはイスラエルの人々に神の民として歩むことの意味を教えています。それは神の教えを守り、実行するということです。申命記17章では、3つのことがいわれています。

・16:21~17:7、正しい礼拝

 イスラエルの人々が約束の地に入って行きます。その時に、神の祭壇を築きます。そのそばにアシュラ像やいかなる木の柱も据えてはならないのです。主が憎まれる石柱も立ててはならないのです。主へのささげものとして傷のある牛や羊をささげてはならないのです。ある人々が他の神々や太陽、月、天の万象などにひれ伏す者がいるならば、それを確かな事実として確かめ、その悪事を行った人々を町の外に引き出し、石で打つのです。死刑になるのです。死刑にする時は必ず2人ないし3人の証言を必要とします。1人の証言で死刑してはいけないのです。

・17:8~13、上告について

 ある町で、流血、もめ事、傷害などの訴え裁くのが極めて難しい場合、人々は、主が選ばれる場所に行き、レビ人である祭司、その時に任に就いている裁判人のもとに行って尋ねるのです。彼らが判決してくれるでしょう。人々は、主が選ばれる場所から告げる判決に従い、彼らの指示する通りに忠実に実行するのです。もし、人々が主に仕えている祭司、裁判人を無視して、勝手にふるまう者があれば、その者は死刑になるのです。

・17:14~20、王に関する規定

 この個所が、今日の中心になります。ここでは、イスラエルの人々が王を求めることが前提として書かれています。イスラエルの人々が約束の地に入って住むようになります。人々の中から「周囲のすべての国々と同様、私たちを治める王を立てよう」というならば、主が選ばれる者を王とするようにいいます。王は、イスラエルの人々の中から選び、外国人を選んではいけないのです。王としての禁止事項が3つあります。1つは、馬を増やしてはならないということです。これは、軍事力ということができます。軍事力を強くすることは大切に思いますが、強くしてはいけないといいます。馬を増やすということは、イスラエルの人々をエジプトに送り返すことがあってはならないとあります。イスラエルの人々を奴隷としてエジプトに売るということでしょうか。主は、「あなたたちは2度とエジプトへの道を戻ってはならない」といわれました。2つは、王は大勢の妻をめとって、心を迷わせてはならないということです。3つは、銀や金を大量に蓄えてはならないということです。これらが王として、してはいけいないことの3つの内容でした。

 王としてすべきことがあります。それは、レビ人である祭司のもとにある原本からこの律法の写しを作り、それを自分の傍らに置き、生きている限り読み返し、主を畏れることを学び、この律法のすべての言葉とこれらの掟を忠実に守らねばならないのです。そうすることで、王は、同胞を見下して高ぶることなく歩むことができるようになるのです。王もその子も、イスラエルの中で、王位を長く保つことができるとあります。

・イスラエルの王について

 イスラエルの人々が具体的に、王を求める場面は、サムエル記上8章です。指導者サムエルは高齢になりました。後を継ぐサムエルの息子たちは、主の道を歩まず、不正な利益を求め、賄賂を取って裁きを曲げてしまっていたのです。困ったイスラエルの長老たちがサムエルのもとに来て、「あなたはすでに年を取られ、息子たちは不正の道を歩んでいます。今こそ、他のすべての国々と同じように、私たちのために裁きを行う王を立ててください」と訴えています。この時に、神はサムエルに、「彼らの声を聞きなさい。彼らが退けたのは、あなたではない。彼らの上にわたしが王として君臨することを拒否しているのだ。」といい、警告として王の権能を教えています。そして、王として、サウル、ダビデ、ソロモンが立てられていきます。

・ソロモンの場合

 イエス様が、ソロモンの栄華といいました。(マタイ6:29)ソロモンが王として即位した時は、謙遜な王でした。弱く愚かな自分が王となる。そのためには神からの知恵が必要だとして求めています。(列王記上2章)そのことで神は喜び、ソロモンに、知恵と富と栄光と長寿を与えていくのです。それがソロモンの人生を狂わせるようになっていくのです。ソロモンは大きな権力と富を手に入れると、軍事力を強くしていきます。多くの妻たちをめとっていきます。ソロモンの妻は約1000人といわれています。(列王記上11:3)ソロモンは、妻たちのご機嫌を得るために、彼女たちの信じていた偶像礼拝をすることを、エルサレムの王宮で許しました。また、毎晩、豪華な宴会を開いたといわれています。この王宮の宴会を支えるために、ソロモンはイスラエルの人々に重い負担を強いることにしました。それが、ソロモンの死後、イスラエルの国が、2つに分かれる原因になっていくのです。(列王記上12章)ソロモンはイスラエルの王として、最も繁栄をもたらしました。また、国が弱くなっていく、滅んでいく原因もつくっていったのです。王になった者がいかに、申命記に書いてある言葉を実行することができるかで、イスラエルの人々の安定と平和を維持することができるかにかかってきています。

祈り 神よ。聖書の学びと祈りの時を与えてくださり、ありがとうございました。神の教えを守ることがいかに大切なことであるかを知ることができました。私たちが日常の生活の中で、あなたの御声を聞き、それに聞くことができる謙遜な思いを与えてください。この願いを、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                             」アーメン。

一緒に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

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