9月15日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会        レビ記18章「性関係について」        2021.9.15

 神はイスラエルの人々と契約を結ばれました。その契約の内容がレビ記には書かれてあります。レビ記の前半は、罪を犯し汚れている人間がいかにして清い神に近づくことができるかが書かれてあります。後半は、清められた人間が神と共にどう生きていくかが書かれてあります。レビ記の後半は17章から始まりますが、ささげものをささげる場所が幕屋でなければならないこと、血を食べてはならないこと、それは生き物の命は血にあるからということでした。

 レビ記18章は、いとうべき性関係のことが書かれてあります。神はモーセを通して、イスラエルの人々に語りかけます。あなたたちがかつて住んでいたエジプトの国での風習や、これから行くカナンの風習に従ってはならないことが強調されています。神は、イスラエルの人々に、わたしの法を行い、わたしの掟を守り、それに従って歩みなさいと命じます。神の掟と法を守ることによって命を得ることができるといいます。エジプトの風習やカナンの風習、それは性的な乱れです。レビ記18章は、この人間の性的な乱れに関することが書かれてあります。近親相姦やその他の性的な乱れに関すること、それをすべて禁止することが書かれてあります。

創世記の1.2章で、男性と女性の結婚の大切さが書かれてあります。神は人間をご自身にかたどって造られたこと、男と女に創造されたこと。男は父母を離れて女と結ばれ一体であること、神が二人を合わせたのであって、人は二人を離してはならないことです。このような結婚に対する理想像とは裏腹に、現実の人間関係は性的な乱れの中にあったのです。(このレビ記18章も男性の視点で書かれてあります。)これから聖書全体を通して、性的な乱れに関する内容をみていきたいと思います。

・ヤコブの結婚事情(創世記29:15~30)

 ヤコブは、ラバンの二人の娘と結婚しなければならなかったのです。姉レア、妹ラケルです。ヤコブは妹ラケルとだけ結婚したかったのですが、父のラバンはそれを許さず、二人の姉妹と結婚することになりました。二人の姉妹は、夫ヤコブの愛を得るために激しい戦いを演じることになりました。

・ユダとタマルの場合(創世記38章)

 ユダには3人の息子がいました。その長男とタマルは結婚したのですが、事情があって、長男は死んでしまいました。次男とも結婚したのですが、次男も死んでしまいました。三男もいたのですが、父ユダは、三男が死んでしまうのを恐れ、タマルとの結婚は許しませんでした。タマルは遊女になったようにして父ユダと関係を持ち、二人の子をもうけました。

・レビラート婚の場合(申命記25:5)

 夫の死後、未亡人が夫の兄弟の1人と再婚する婚姻形態です。上の聖書の箇所のタマルの場合も、ルツ記の場合もそうです。

・ダビデとバト・シェバの場合(サムエル記下11章)

 ダビデは、家来ウリヤの妻バト・シェバを好きになり、非情にもウリヤを戦死させ、バト・シュバを妻にした。

・ヘロデとヘロディアの場合(マタイ14:3~4)

 ヘロデは、兄弟フィリポの妻ヘロディアを好きになり、兄弟から奪い、自分の妻にしてしまう。それを洗礼者ヨハネが批判したために、牢に入れられ、殺されてしまう。

 次は、モレク神に関する内容が書かれてあります。イスラエルの人々も強い影響を受けていたようです。それは、人身御供に関することです。

レビ記18:21

自分の子を一人たりとも火の中を通らせてモレク神にささげ、あなたの神の名を汚してはならない。わたしは主である。

 モレク神とは、アモン人の神でした。子どもを火の中に通らせ、ささげるということをしていたのです。人身御供という考え方です。それをレビ記は拒否しました。

・士師エフタの娘の物語(士師記11章)

 士師エフタはアンモン人との戦いの中で、戦いの勝利を願い、結果的に娘をささげることになってしまったのでした。

 神と人間の関係が壊れますと、人間と人間の関係も壊れてしまいます。人間の性関係も壊れ乱れてしまいました。レビ記が、正しい性関係を強調しています。これを守ることによって、人間関係も保たれることを知ります。神の法と掟は、私たち人間がいかに正しく幸せに生きていきかを教えているのです。これは、今日でも大切な教えです。

祈り 神よ。性関係に関する乱れについてみてきました。人間の罪をみる思いです。どうか、あなたの法と掟を守ることができ、少しでも平和と幸福を感じて生きていくことができるように、導いてください。イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                                  」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

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