7月6日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会      民数記22:22~41「バラムの役割」    2022.7.6

 イスラエルの人々は400年以上、エジプトで奴隷の状態でした。それを神はモーセを導いて、イスラエルの解放を成し遂げました。イスラエルの人々は、エジプトを出て、荒れ野の道をたどりながら、約束の地カナンを目指していくのです。途中のシナイの荒れ野では、神はイスラエルの人々と契約を結びました。神の民としての祝福です。イスラエルの人々には、律法と幕屋が与えられました。荒れ野の旅は続いていきます。約束の地を目の前にして、イスラエルの人々は、入ることを拒否しました。この罪によって、神の裁きとして、イスラエルの人々は荒れ野を40年間さまようことになっていくのです。そして、40年の時が流れて行きました。世代交代が起りました。次の世代が、約束の地を目指していくことになります。

 ここでは、約束の地を前に、入るための準備などがなされていきます。モーセに導かれたイスラエルの人々は、アモリ人の王シホンとバシャンの王オグを破り、その土地を占領していきました。イスラエルの人々はモアブの地にまでやってきました。モアブの王バラクは、イスラエルの人々が、シホンとオグにしたことを知り、恐怖を覚えたのです。彼らが自分たちの土地に入ってくる、このままだと、シホンとオグにしたように、自分たちも滅ぼされ、土地を奪われてしまうと思ったのです。

 モアブの王バラクは、イスラエルの人々に対する危機を、占い師バラムを呼んで、イスラエルの人々を呪ってもらい、弱らせ、滅ぼそうと考えています。この占い師バラムですが、どうして、イスラエルの人々の神を知っていたのか、まったくわかっていません。このバラクとバラムの物語ですが、民数記22章~24章まであります。この占い師バラムは、とても大きな力を持っていたと考えられます。それは、モアブの王バラクが、バラムを頼っているからです。自分たちの力では、イスラエルの人々の前では、何もできない、それで、バラムの呪いの力によって、イスラエルを弱らせ、滅ぼしてしまおうと真剣に考えているからです。自分たちの国の未来を、バラムの呪いにかけているからです。バラクは使者を送り、バラムを自分のもとに招こうとします。1回目は失敗してしまいます。その理由は、神が、バラムに行くことを許さなかったからです。バラクは、一度では諦めることをせず、2回目にかけます。2回目は、神の許しが出て、バラムは使者と共に、バラクのもとに行くことになります。バラムは、朝起きて、ろばに鞍をつけ、出かけていきます。

・22~36、バラムとろば

そして、今日の聖書の内容になります。なぜか、バラムが出発すると、神の怒りが燃え上がるのです。その理由は分かりません。神はみ使いを送り、バラムを妨げる者になって、道に立ちふさがります。バラムはろばに乗り、二人の若者を従えていました。主のみ使いが抜き身の剣を手にして道に立ちふさがります。この神のみ使いですが、ろばには見えて、バラムには見えないのです。バラムはまっすぐにバラクのところに行こうとしますが、神のみ使いがその前に立っています。ろばは進むことができず、進行を変えたり、うずくまってしまったりします。その度に、バラムはろばを打つのです。3回、そのようなことが続きました。3回目が終ると、神はろばの口を開かれるのです。つまり、ろばが人間の言葉を語るということです。

ろば「わたしがあなたに何をしたというのですか。三度も私を打つとは。」

バラム「お前が勝手なことをするからだ。もし、わたしの手に剣があったら、即座に殺していただろう。」

ろば「わたしはあなたのろばですし、あなたは今日までずっとわたしに乗って来られたではありませんか。今まであなたに、このようなことをしたことがあるでしょうか。」

バラム「いや、なかった。」

 このようなろばとバラムのやり取りです。神のこの時に、バラムの目を開かれました。バラムは初めて、神のみ使いが抜き身の剣を手にして、道に立ちふさがっているのを見たのです。バラムは、身をかがめてひれ伏しました。神のみ使いは「なぜ、このろばを三度も打ったのか。このろばはわたしを見たから、三度わたしを避けたのだ。ろばがわたしを避けていなかったら、きっと今は、ろばを生かし、あなたを殺していたであろう。」といいます。バラムは「わたしの間違いでした。あなたがわたしの行く手に立ちふさがっておられるのを知らなかったのです。もしも意に反するのでしたら、わたしは引き返します。」と答えます。神のみ使いは「行きなさい。しかし、ただわたしがあなたに告げることだけを告げなさい。」といいます。バラムは旅を続けます。どうして、神はバラムに、行けと言いながら、行かないようにとするのでしょうか。ここで強調されているのは、神の告げる言葉のみを告げる厳しさです。自分の思いは語ってはならないということです。

・36~41、バラクとバラムの会見

 バラクは、バラムが来たと聞きますと、出迎えます。バラクは「あなた招くために、何度も使いを送らなければなりませんでした。どうして、来られなかったのですか。あなたを優遇することがわたしにはできないのでしょうか。」とバラムにいいました。バラムは「あなたのところにやってきました。しかし、わたしに何かを自由に告げる力があるでしょうか。わたしは、神がわたしの口に授けられる言葉だけを告げねばなりません。」とバラクに答えています。バラクは牛と羊の群れを屠って、バラムに送りました。朝になって、バラクはバラムを、イスラエルの人々の一端が見える場所に行きました。

 バラムは、バラクの申し出を断り、何度もイスラエルの人々を呪うことをせず、祝福してしまうのです。バラクは、バラムに期待していたのに裏切られることになります。神がバラムを導いて、イスラエルの人々を守るという流れになります。どうして、イスラエルの人々を神は守るかといえば、神ご自身がイスラエルの人々を祝福したからです。

祈り 神よ。旧約聖書の学びによって、あなたの御心を知ることができます。あなたは、ご自身が祝福したものを祝福されるということです。イスラエルの人々は、そのような神の祝福の中を歩むことになります。どんなに人々が罪を犯しても、祝福を変えることはないのです。神の祝福を教えてくださり、ありがとうございます。この感謝を、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                          」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

コメント