10月19日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会       民数記34章「くじ引きについて考える」     2022.10.19

 エジプトの国で長い間、奴隷だったイスラエルの人々は、モーセに導かれてエジプトを出て、荒れ野の旅を経て、今や神が示してくださった地カナンを目の前にするところまでやってきました。今日の聖書の箇所では、前半は、イスラエルの人々の嗣業の土地の範囲が東西南北と確認されています。後半は、約束の地に入るイスラエルの人々は部族ごとに土地を配分していきます。土地の配分は、くじを引いて決められることになっています。その土地の配分のために選ばれた人々の名前が書かれてあります。

 神はモーセに、イスラエルの人々に次のようにいいなさいと指示しています。「あなたたちがカナンに入る時、嗣業として、あなたたちのものになる土地は、それぞれ境で囲まれたカナンの土地であって、次の通りである」と。まず、南側は、エドムと国境を接するツィンの荒れ野に延び、塩の海の南端を起点として、カデシュ・バルネアに達しています。西境は大海の沿岸、つまり地中海沿岸になります。北境は、地中海からホル山まで線を引き、レボ・ハマトへ、ツェダド、ジフロン、ハツァル・エナンまでです。東境は、ハツァル・エナン、シェファム、リブラ、キネレト湖の東を経て、ヨルダン川を下り、塩の海に達します。以上が、イスラエルの人々の土地になります。更にモーセは、イスラエルの人々に「これは、あなたたちがくじを引いて嗣業として受け継ぐべき土地である。神はこれを9つの部族と半部族に与えなさい」と命じました。ルベン族とガド族とマナセの半部族も、すでに嗣業の土地を受けているからです。ヨルダン川の東側がその土地になっているといいます。

 

土地の分配のために選ばれた人々ですが、祭司エルアザルとヨシュアが指名されています。それから、各部族から指導者1名が選ばれて、土地の配分がなされるのですが、ユダ族のカレブは前に出てきましたが、後の人々は、ここだけに登場している人物です。

今日の聖書の箇所から、イスラエルの人々は土地の配分がくじ引きによって決められることを考えていきたいと思います。くじ引きというのはどのように考えることができるのでしょうか。私がよく知ることでは、プロ野球のドラフト会議があります。昔は、各球団が各自交渉して、必要な選手を入団させていたようです。そうするとお金のたくさん持っている球団が当然有利になってくるわけです。そうならないために設けられたのがドラフト会議、つまり最終的にはくじ引きで、獲得する選手を決めようというものです。くじ引きで決まればもう文句をいうことはできないということです。

箴言16:33

くじは膝の上に投げるが、ふさわしい定めはすべて主から与えられる。

 くじ引きについては、この聖書の箇所が起点になるといわれています。くじ引きの結果は、神からふさわしい定めとして与えられるというのです。さて、いくつかの聖書の箇所をみてみましょう。

ヨナ書1:4~7

主は大風を海に向かって放たれたので、海は大荒れとなり、船は今にも砕けんばかりとなった。船乗りたちは恐怖に陥り、それぞれ自分の神に助けを求めて叫びをあげ、積み荷を海に投げ捨て、船を少しでも軽くしようとした。しかし、ヨナは船底に降りて横になり、ぐっすりと寝込んでいた。船長はヨナのところに来て言った。寝ているとは何事か。さあ、起きてあなたの神を呼べ。神が気づいて助けてくれるかもしれない。」さて、人々は互いに言った。「さあ、くじを引こう。誰のせいで、我々にこの災難がふりかかったのか、はっきりさせよう。」そこで、くじを引くとヨナに当たった。

 ヨナ書の内容は、神がヨナにアッシリアの人々の所にいって、神の言葉を語りなさいというもので、ヨナはそれが嫌で、アッシリアとは全く反対方向にあるタルシシュ行きの船に乗っていくところから始まります。その船が嵐にあい、沈みそうになります。その時に、何か悪い原因を持っている人が乗っていて、その人が、このような悪い状態を招いていると考えて、くじ引きをして、その人を見つけるというものです。くじ引きによって、ヨナがあたり、結局、ヨナは海に放り込まれます。すると荒れ狂っていた海は静まったというものです。

使徒1:26

二人のことでくじを引くと、マティアに当たったので、この人が十一人の使徒の仲間に加えられることになった。

 イエス様がイスカリオテのユダの裏切りによって、十字架につけられ、死んで葬られ、3日目に復活されました。ユダはイエス様を裏切ったことを知り、後悔し、自殺してしまいました。弟子たちは、弟子の1人がかけてしまったことで、新しい弟子を決めることになりました。最終的に2人になり、1人を決めるために、くじ引きを行い、決めています。くじ引きの決定が、神の意志であると決定しています。

 ある教会の話です。教会が移転するように行政からいわれて、新しい拠点を決めることになりました。2つの拠点が示されました。最終的に1つに決めることになるのですが、教会の中ではなかなか決めることができなかったそうです。採決すれば教会が分裂する勢いだったということでした。それで、どうしたかといえば、神に祈ってからくじ引きで決めたそうです。それで、教会の皆様は納得されたということでした。くじ引きは時には大切なものと考えることができます。

祈り 神よ。祈りと聖書の学びをすることができましたことを心から感謝します。イスラエルの人々は、約束の地における各部族の土地の配分をくじ引きで決めていきました。それは神の意志でした。神の御心がどこにあるのか、くじ引きについて、更に考えることができますように導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                        」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

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