1月11日の祈祷会の内容です。

祈祷会
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

祈祷会         申命記5:1~22「十戒について」     2023.1.11

 イスラエルの人々は、エジプトを出て、荒れ野の旅を経て、今や目的地である約束の地を目の前にする所までやって来ました。ここで、モーセは、イスラエルの人々に神が与えてくださった掟と法を改めて語るのです。十戒です。この内容は、出エジプト記20章と重なってきます。これは、神の教えである律法の中心的な教えです。イエス様も、その重要性を語っています。

マタイ22:37~40

イエスは言われた。「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。」

 イエス様の教えを短くまとめると、律法の重要な掟の第一の掟が神を愛すること、第二の掟が人を愛することです。実は、十戒には、それがいわれているのです。モーセは、イスラエルの人々を集めていいます。「イスラエルよ、聞け。今日、わたしは掟と法を語り聞かせる。あなたたちはこれを学び、忠実に行いなさい。主は、この契約を今、ここに生きている我々すべてと結ばれた。主は山で、火の中からあなたたちと顔と顔を合わせて語られた。」と。そして、十戒の内容が語られています。

前文、わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。

第1戒、あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。

第2戒、あなたはいかなる像も造ってはならない。

第3戒、あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。

第4戒、安息日を守ってこれを聖別せよ。

第5戒、あなたの父母を敬え。

第6戒、殺してはならない。

第7戒、姦淫してはならない。

第8戒、盗んではならない。

第9戒、隣人に関して偽証してはならない。

第10戒、あなたの隣人の妻を欲してはならない。隣人の家、畑、男女の奴隷、牛、ろばなど、隣人のものを一切欲しがってはならない。

 第一の掟の神を愛することですが、十戒の第1戒~第4戒の内容です。神のみを神とすること、神以外の偶像を造らないこと、神のみ名をみだりに唱えないこと、安息日を守ることなどがいわれています。神を愛することが実際にどのようなことか、具体的に書かれてあります。この4つの戒めを守ることが、神を愛することにつながっていきます。

 第二の掟の人を愛することですが、十戒の第5戒~第10戒の内容です。自分の父母を愛すること、人を殺してはならないこと、姦淫をしないこと、人の物を盗まないこと、裁判の時の証言で、偽証しないこと、隣人のものをすべて欲しがってはならないことなどがいわれています。考えてみると、十戒の内容は、今日の私たちの実際の生活にも当てはまることです。このすべての内容を守ることによって、私たちは平和で幸せに生活することができるのです。

 神がモーセを通して語られた神の掟と法は、まさしく、約束の地に入ろうとしているイスラエルの人々に語られています。このすべての掟と法である十戒を守ることは、彼ら自身の平和と幸福につながっていくのです。何も無理なことを押し付けているのではなく、彼ら自身のためなのです。これらが守れないことは、彼ら自身が自分たちの生活を苦しくすることにつながっていきます。

 この神の掟と法ですが、十戒ですが、神とイスラエルの人々の間は、対等な立場ではありませんでした。イスラエルの人々は、以前に、エジプトで奴隷だったのです。そのエジプトで奴隷の状態であったイスラエルの人々を、神が指導者モーセを遣わして解放してくださった。出エジプトさせてくださったのです。そのことを十戒の前文に出ています。「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。」と。イスラエルの人々はかつて奴隷だった。神が奴隷から解放してくださった。シナイ山でイスラエルの人々と契約を交わし、神の民としてくださったのです。神の民としての証として神の掟と法である十戒を与えてくださったのです。

 これは、私たちの信仰告白にも通じると思います。私たちは罪人だった。自分ではその罪を解決することができなかった。それで人間の罪を、神がイエス・キリストの十字架の死と復活によって、解決してくださった。私たちは罪を赦され、神の民としてくださったということです。

祈り 神よ。あなたは、かつてイスラエルの人々に十戒を与えてくださいました。それは、イスラエルの人々が生きていくために必要なことでした。生活していく中で大切な指針となって、人々の平和と幸福がなされることになっていったのです。その十戒は、私たちにも通用する大切な生きる指針となっています。私たちは今、この十戒の内容をもう一度吟味し、感謝を持って学ぶことができるようにしていきたいと願います。この願いを、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                          」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

コメント