4月12日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会       申命記13章「イスラエルの幸せのために」     2023.4.12

 旧約聖書は、イスラエルの人々を中心に書かれてあります。そのことを理解して、聖書を読むことはとても大切なことです。イスラエルの人々はエジプトで長い間、奴隷としての生活をしていました。それを神は、指導者モーセを送り、奴隷からの解放、出エジプトを成し遂げてくださったのです。エジプトを出たイスラエルの人々は、神が示す約束の土地を目指して、荒れ野の旅を続けています。荒れ野の旅の中で、神はイスラエルの人々と契約を結んでくださいました。神は、イスラエルの神となり、イスラエルは、神の民となったのです。実際には、十戒や幕屋などを与えてくださいました。エジプトを出てから40年後に、イスラエルの人々は、約束の土地を目の前にする所まで、やって来ました。ここでモーセは、約束の土地に入る前に、神の民として生きることの意味を語っています。それが、この申命記です。

 約束の土地において、イスラエルの人々が、神の民として生きることは、神の教えを守り、実践していくことです。すべては神の教えを守ることにつきます。神の教えとは十戒を中心とする内容です。まとめると、第一に、心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、神を愛することです。第二に、自分を愛するように隣人を愛することです。神の教えを守ること、それが、イスラエルの人々が神の民として生きる意味であるといいました。イスラエルの人々が、神の教えを守ることによって、神から祝福を与えられるといいます。それは、約束の土地において、穀物は豊かに実り、食べることの十分にでき、幸せで平和に暮らすことができるというものです。一方で、神の教えを守らないことで、神からの呪いを受けるといわれています。それは、穀物は実らない、食べることが十分にできない、敵が襲って来て、約束の土地を追い出されてしまうということです。だから、申命記は、イスラエルの人々に、神の教えを守るようにと繰り返し、いうのです。特に、十戒の第二戒である偶像礼拝の禁止がいわれています。

申命記5:8~10

あなたはいかなる像も造ってはならない。上は天にあり、下は地にあり、また地の下の水の中にある、いかなるものの形も造ってはならない。あなたはそれらに向かってひれ伏したり、それらに仕えたりしてはならない。わたしは主、あなたの神。わたしは熱情の神である。わたしを否む者には、父祖の罪を子孫に三代、四代までも問うが、わたしを愛し、わたしの戒めを守る者には、幾千代にも及ぶ慈しみを与える。

 この偶像礼拝の禁止ですが、申命記12:29~31にも、いわれています。約束の土地に住んでいた先住民の偶像礼拝に習ってはいけないといわれています。そこでは、神が憎まれるあらゆることが行われ、その息子、娘さえも火に投じて、神々にささげていたといわれています。申命記の13章の1節では、「あなたたちは、わたしが命じることをすべて忠実に守りなさい。これに何一つ加えたり、減らしてはならない。」と、なっています。その後では、偶像礼拝に対する警告が続けていわれています。

・申命記13:2~6、預言者や夢占いをする者に対する警告

 イスラエルの人々が約束の土地に入って、そこに住んで、預言者や夢占いをする者が、人々の間に現れて、しるしや奇跡を見せて、そのしるしや奇跡がいった通り実現して、あなたの知らない他の神々に仕えようと誘われても、彼らの言葉に耳を貸してはならないのです。神はあなたたちを試して、心を尽くし、魂を尽くして、神を愛するかどうかを知ろうとされるのです。イスラエルの人々は、そこで、神に従い、畏れ、その戒めを守り、御声に聞き、これに仕え、これにつき従わなければならないのです。だから、その預言者や夢占いをする者を処刑するように命じています。このようにして、イスラエルの人々は、あなたたちの中からの悪を取り除かなければならないのです。

・申命記13:7~12、家族の中からの人に対する警告

 イスラエルの人々の中で、同じ母の子である兄弟、息子、娘、愛する妻、親友に「あなたも先祖も知らなかった他の神々に従い、これに仕えようではないか」とひそかに誘われても、同調して耳を貸したり、憐れみの目を注いで同情したり、かばったりしてはならないといいます。ここで、本当に厳しい言葉がいわれています。このような者は必ず殺さなければならないというのです。石打ちの刑にするといいます。まず、あなたが手を下し、次に、民が皆、それに続くといいます。そうすることで、全イスラエルは、これを聞いて、恐れを抱き、イスラエルの中で、このような悪事は二度と繰り返されることはなくなるといいます。

・申命記13:13~19、ならず者に対する警告

 イスラエルの人々の中で、ならず者が現れて、「お前たちの知らなかった他の神々に従い、これに仕えようではないか」といって、その町の人々を迷わせているということを聞いたならば、それを尋ね、探り、よく問いただし、それが確かな事実であれば、その町の住人を剣でかけて殺し、町もそこにあるすべてのものを滅ぼし尽くし、家畜も剣にかけねばならないとします。分捕り品すべてを町の広場の中央に集め、町全体を焼き払うといいます。神に対する完全に燃やし尽くすささげものをする必要があるといいます。その町はとこしえに廃墟の丘となって、再び立てられることないといいます。イスラエルの人々は、神の御声に聴き従い、神が命じるすべての教えを守り、神が正しいと見なされることを行うようにと勧めています。ここでいわれていることは、約束の土地において、イスラエルの人々がいかに幸せに生きることができるかということです。神の教えを守って生きることが求められていますが、それがいかなることかを偶像礼拝禁止を通していっているのです。

 神の教えを守ること、それは、イスラエルの人々の生活が幸せになることにつながります。そして、イエス・キリストの教えにつながり、神の教えは、イスラエルの人々から世界の人々に広がって行くことになります。

祈り 神よ、祈ることと聖書の学びをありがとうございました。神の厳しさは、あなたの深い愛から出ていることを知ることができますように、導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                               」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

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