祈祷会 民数記1章「人口調査から」 2021.12.8
祈祷会は、今日から民数記の学びに入ります。新しい気持ちで学んでいきたいと思います。イスラエルの人々は、エジプトを出て、荒野の旅を経て、約束の地に行くわけですが、荒れ野の旅を40年もしなければなりませんでした。普通ならば1ケ月もあれば行ける距離です。それがどうして、40年も必要だったのか、その理由が、この民数記に書かれてあります。出エジプト記に関することは約1年、レビ記は約1ケ月、申命記は34章を除いて約1日です。民数記は約40年です。それほど、民数記は大切な内容であるということです。
今日のレビ記1章は、人口調査のことが書かれてあります。まだ、イスラエルの人々がシナイの荒れ野にいた時に、神はモーセに、イスラエルの人々の人口調査をするように命じます。それは各部族から代表者を出し、そして、部族ごとに20歳以上の男子の数を数えることです。合計で603550人です。ここではレビ族が除かれています。それは、レビ族が祭司であり、幕屋などの責任を持って管理すべきことがいわれています。この第1回の人口調査は、まもなく約束の地に入って、土地の征服と分割をすることが考えられていました。約束の地に入るためには、先住民と戦うことが想定されており、そのために、戦うための備えとしての人口調査でした。しかし、それができなくなってしまいます。
民数記は全部で36章ありますが、10章と20章が大きな変化が書かれてあります。シナイの荒れ野を出発したイスラエルの人々は、約束の地を目前にする所までやってきました。そこで各部族から代表者を出し、12人で約束の地を偵察することになりました。12人が約束の地を偵察して帰って来ました。なぜ、偵察に行ったのかといえば、これからイスラエルの人々が約束の地に入るからでした。ところが、偵察に行った12人の中で、10人が、これから約束の地に入ることはよくないと言い出したのです。その理由は、先住民は強いので、入っても自分たちは敗北してしまう。それが分かるから最初から入らない方がいいというのです。残りの2人は、神が共に戦ってくれるから、約束の地に入るべきだといいました。10対2ですから、入らないとなってしまいました。そのことで神の怒りにあい、荒れ野に40年留まることになったのです。この40年というのは世代交代を意味しています。つまり、約束の地に入ることを反対したことで、最初の人口調査で数えた人々が荒れ野で死んでしまい、その子どもたちが、今度は約束の地に入るということです。
そのために民数記26章で、第2回目の人口調査が行われるということになっていくのです。この民数記では、約束の地に入ることが、最初失敗したことになります。そして、2回目に入って行くことになることが書かれています。考えてみれば、出エジプト記の時に、神がイスラエルの人々と契約を結びました。それが金の子牛の物語で、一度破られてしまったのです。しかし、神は再び、イスラエルの人々と再契約をしてくださったことを思い出します。イスラエルの人々は何でも、神に対して罪を犯してしまいますが、それでも神はイスラエルの人々との関わりを捨てることはしませんでした。
話は変りますが、民数記の名前は、この人口調査から来ています。民を数えることです。まもなく、クリスマスを迎えますが、イエス様が誕生する時に、人口調査が行われました。そのために、イエス様の両親はガリラヤのナザレから、ユダヤのベツレヘムに行かねばなりませんでした。当時の人口調査は、ローマ皇帝が、すべての地域の人々から税金を取るために行ったものです。実は、ダビデも人口調査を行ったことがあります。それは、自分の軍事力をはかるためでした。聖書には3つの人口調査が出ていますが、イエス様の時とダビデの時は、人間が王として、人々を支配するために行ったものです。しかし、この民数記では、神がモーセに命じて、行わせたものです。
この民数記を学びながら、イスラエルの人々の弱さと、それを神がどのように導いていくのかが書かれてあります。この学びを通して、神の御心をより深く、学んでいきたいと願っています。
祈り 神よ、祈る時を与えてくださり、ありがとうございます。民数記の学びに入りました。この学びを通して、イスラエルの人々の歩むとあなたの導きにより、あなたの御心を深く知ることができますように、導いてください。この願いを、イエス様のお名前によって、祈ります。アーメン。
皆様の祈り「 」アーメン。
共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)
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