2月7日の祈祷会の内容です。

祈祷会

祈祷会    ヨシュア記16章「神が与える祝福について考える」   2024.2.7

 ヨシュア記はイスラエルの人々が、神が与えてくださる約束の土地に入ることと、その土地を12部族ごとに分けて住むことが書かれてあります。前半は土地に入ること、後半が土地を分けて住むことになっています。すでにヨルダン川東岸はルベン族、ガド族、マナセの半部族に分けられています。ヨルダン川西岸で、本格的に土地の分割が始まるのが、ヨシュア記15章からです。(約束の土地を手に入れることと分割して土地に住むことは、ここから始まります。)

 約束の土地を部族ごとに分割して住むことですが、順番があります。15章はユダ族、16~17章はヨセフ(エフライムとマナセ)族、18章以下はその他の7部族になっています。ユダ族から始まるのは、これからのイスラエルの人々の歩みがユダ族を中心に進んでいくからでしょうか。その次がヨセフ族になります。これは、創世記37章からのヨセフの活躍によるものからでしょうか。ヨセフの働きによって、イスラエルの人々は、世界的な大飢饉から逃れることができたのです。

 今日のヨシュア記16章は、ヨセフ族の土地、エフライムの土地が書かれてあります。ヨシュア記17章は、マナセ族の土地が書かれてあります。ヨセフには2人の子どもがいました。長男マナセ、次男エフライムです。ヨシュア記16~17章のヨセフ族の土地の割り当てに関して、次男エフライムが先で、後が長男マナセになっています。これは次のような理由があります。

創世記48:13~14,17~19

ヨセフは二人の息子のうち、エフライムを自分の右手でイスラエルの左手に向かわせ、マナセを自分の左手でイスラエルの右手に向かわせ、二人を近寄らせた。イスラエルは右手を伸ばして、弟であるエフライムの頭の上に置き、左手をマナセの頭の上に置いた。つまり、マナセが長男であるのに、彼は両手を交差して置いたのである。

ヨセフは、父が右手をエフライムの頭の上に置いているのを見て、不満に思い、父の手を取ってエフライムの頭からマナセの頭へ移そうとした。ヨセフは父に言った。「父上、そうではありません。これが長男ですから、右手をこれの頭の上に置いてください。」ところが、父はそれを拒んで言った。「いや、分かっている。わたしの子よ、わたしには分かっている。この子も一つの民となり、大きくなるであろう。しかし、弟の方が彼よりも大きくなり、その子孫は国々に満ちるものとなる。」

 ヤコブは、エジプトに行き、ヨセフと再会します。その時に、ヤコブはヨセフの2人の子どもを祝福する場面です。この時に、ヤコブは高齢になり、目がかすんで見えなかった(創世記48:10)ので、ヨセフがヤコブの手をとって、右手を長男マナセの上に、左手を次男エフライムの上に置いたのです。すると、ヤコブは手を交差させて、右手を次男エフライムの上に、左手を長男マナセの上に置いて、祝福をします。そこで、ヨセフは不満に思って、ヤコブの手を変えようとしました。ところがヤコブはそれを拒否して、「いや、分かっている。わたしの子よ。弟の方が兄よりも大きくなり、その子孫は国々に満ちるものになる」といっています。

 どのような理由で、ヤコブがヨセフの子の次男エフライムを右手で、長男マナセを左手で祝福したのかは、分かりません。その流れで、このヨシュア記16~17章のヨセフの土地の分割の時には、次男エフライム族が最初で、次に長男マナセ族が来ているのです。

 この内容は、ヤコブの誕生の時と似ています。イサクとリベカの間に生まれたのが、双子である兄エサウと弟ヤコブです。本来なら、イサクの長子としての祝福は兄エサウが得るはずなのに、弟ヤコブが得ることになっていきます。

創世記25:23~26

主は彼女に言われた。「二つの国民があなたの胎内に宿っており、二つの民があなたの腹の内で分かれ争っている。一つの民が他の民より強くなり、兄が弟に仕えるようになる。」月が満ちて出産の時が来ると、胎内にはまさしく双子がいた。先に出てきた子は赤くて、全身が毛皮の衣のようであったので、エサウと名付けた。その後で弟が出てきたが、その手がエサウのかかと(アケブ)をつかんでいたので、ヤコブと名付けた。

 このヤコブが、イスラエルの12部族のもとになっていきます。そのヤコブも、ヨセフの子どもを、ある意味では同じようにしているのです。神が与える祝福ですが、それは土地と子孫の数が増えるということにつながります。このエフライムとマナセの土地を見ると、マナセは2つの地域の土地を手に入れているので、マナセの方が土地は広いといえるでしょう。人数で見れば、民数記にある第1回の人口調査を見ると、エフライム族は40500人、マナセ族は32200人(民数記2:19,21)第2回では、マナセ族が52700人、エフライム族は32500人(民数記26:34,37)です。合計すると、マナセ族の方が多いことが分かります。マナセ族(32200+52700=84900)エフライム族(40500+32500=73000)<84900-73000=11900)つまり、マナセ族がエフライム族より1万人以上多いとなります。あえていえば、指導者ヨシュアがエフライム族だった(民数記13:8)ということができるでしょうか。

神が与えてくださる祝福をどのように考えるはとても大切な内容だと思います。神はわたしたちすべてに祝福を与えてくださっています。「わたしの目にあなたは値高く、貴く、わたしはあなたを愛し」(イザヤ43:4)といってくださっています。ここからイエス様の十字架の愛を知ることができます。

祈り 神よ、聖書の学びと祈り時を与えてくださり、ありがとうございます。あなたの与えてくださる祝福について考えてきました。いろいろな表現はありますが、あなたはすべての人々を愛し、豊かな祝福を与えてくださっていると信じます。イエス・キリストの十字架があるからです。その神の愛をしっかりと受け止めることができる信仰を与えてください。この願いを、イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

皆様の祈り「                          」アーメン。

共に祈ってくださり、ありがとうございます。(横山厚志)

コメント